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  • 新井雄志

外注部隊における功と労

更新日:2022年8月24日

通常通り勤務していると現場で自身の評価を聞く機会が無く、会社経由で現場評価を聞いても「まあ頑張ってもらっているよ。このままの調子で頼むよ。単価はまあそのうち考えておくから御社で交渉材料出してくれたまえ。わっはっは。」くらいのフィードバックになる。


でも、いざPJを抜ける申し出をした際に


「いや!〇〇さんが抜けるとチームが破綻する。頼りにしていたんだ!」


「〇〇さんは当社の評価ランクでトップなんだ!」


「なんなら稼働減らしても良いし単価上げても良いしなんとか残ってくれい!」


的な事を言われるケース。たまにありますよね。






こういう時、思うんですよ。





「普段からそういう賞賛とか労いの気持ちを言葉に出して本人に伝えて、良好な人間関係を保持していればPJ抜けたいとか言わなかったのに…」


と。


というわけで今日は外注混成部隊における功と労についてです。

(ここでは営業のヒアリング能力とかそういうのは一旦、話の俎上にあげません。)




前提として人間はある程度感情の生き物なので、「良い事は褒めて賞賛し、ダメなところは注意して一緒に改善方法を考え、結果が伴えば皆で喜びお互いを称えあう。」


みたいな基本的な事が出来ていれば結構前向きな気持ちになれると思うんですよ。



モチベーションを維持するために高い報酬を払うとか、単価を上げるとかも勿論有効ですが並行してこういう手も打っていきたいなと思う訳です。




一方で、いわゆる外注さんを多数登用しPJを回す業界はIT業界に限らずどこでも結構ありまして、それ自体が駄目とか良いとかいうつもりは無いのですが、こういった構成では会社間のせめぎあいの関係から、功労を表現する場が減りがちでモチベーションが低下しやすい傾向にあると思います。


どうすればいいんだろう。



まずは何故こういった問題が起こるのか考えてみる。

(構造的かつ心理的な問題もあるので結構複雑)



・契約の壁


めっちゃシンプルな悪だと思うのですが、


「褒めたり感謝したり称えたりすると、それをネタに所属会社から単価交渉される。それを避けたい。」

という意識が発生している可能性があります。


いや解るけど……こんなナンセンスな背景でモチベーション下げさせたくないっすよ。。。


という思い。




これには当社として、


「きちんと適正な評価をして頂いていれば、現場でのお褒めの言葉や継続年数だけで単価交渉をするつもりはありません。」という宣言をし、


請元も「会社の看板だけでなく、本人の活躍度に合わせてきちんと相対的に理由付けできる評価と単価を払う。」というスタンスを持ってもらい、さらに双方に信頼を生まないといけない。


こうして考えると単純な事なのに時間をかけてお互いに信頼を構築する必要があるな…


まずは当社側だけでもこうした宣言をしていこう。




・そもそも他社の人だし…


こっちは心理的な側面。


「あの人凄いなー」「自分、助けられてるなー」

或いは

「あの人、もうちょっと目線を上げてほしいな」「もうちょっと報告相談の頻度上げてほしいな」

と思う機会があっても、


「まあでも他社の社員さんだし、私が言及する事でもないやろ。」

「度を超すレベルになったら会社の営業さん経由で連絡してもらおう。」


という意識が出てしまう。


これ、意外と根が深い気がする。


確かに入り込みすぎると指揮命令的な部分にまで及ぶ可能性があるし、上述したように会社間の契約の壁もあるので「あんまり出しゃばると会社間の関係に影響を与えてしまうかも…」という意識が発生するのは良く解る。



でも、日々の小さな細かいフィードバックって非常に大事だとも思っている。


どうすればいいんだろうか。


当社の社員、良い所も悪い所もあれば言ってあげてね。


的な事を最初に伝えても日々の現場には浸透せんからのぉー。



う~ん…継続課題。




・人数の壁


じゃあ自社の社員を複数名でチームにアサインすればいいじゃん。



ごもっとな気もするけど、多分これだけでも解決しないんだよな~。

(実際、これまでしなかった。)



主観的な意見だけど、


チームの過半数以上が日常から感謝や賞賛を言葉に出す文化になっているかどうか。みたいな「組織・チームのカルチャー、空気感」みたいな所に帰結するんですよね。



これが成立していないといくら自社社員で固めても、そういうのは控えましょう的な土壌に気持ちを吸われて中々定着しない気がしている。





~まとめ~


〇推論

良い事は褒めて賞賛し、ダメなところは注意して一緒に改善方法を考え、結果が伴えば皆で喜びお互いを称えあう。」みたいな基本的な事が出来ていれば仕事がちょっと楽しくなる


〇原因

外注混成部隊は様々な会社間の思惑が現場に伝染し、そうした土壌が生まれにくい


〇課題

(1)会社の壁⇒契約材料に流用される可能性

(2)個々人の心理⇒あくまで他社の人だし…

(3)過半数が自然に発信できる土壌


〇解決方法

・契約の壁の解決方法。

当社としてPJアサイン時に単価交渉の手法と基準を宣言し、相手先にも適正で相対的な説明可能な価格妥結をお願いする。


・個々人の心理面の改善方法

今のところNo idea


・チームの過半数が評価・賞賛を大事にする土壌作り

今のところNo idea





うん。まあほぼNo ideaになってしまった。


でもこの辺を整備していかないと業務系システムの外注混成部隊はどんどん事業会社にリソースを奪われていくような気もする。



業界全体で取り組む課題な気もするんですよね。



どなたか良い御意見あれば是非ともお寄せください。



おわり。



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